新宿から帰る電車の中で、
窓ガラスにふと写った自分の額の皺がすごくクッキリしてるのを見てギョッとした。
20年前、初めて発売前日に"フラゲ"をしたreilaを買ったときにこんな自分の老けた姿は想像もしていないし、大切な人が居なくなってしまうなんてましてや全く考えていなかった。
遠い昔だけど確かにしっかりと感覚も心も覚えているあの頃の自分の幸せな日々。
すべては犯行声明文、斑蠡、同時発売の3枚のシングルをまとめて買って聴き沈んだこと、
出会ってしまった初のフルアルバムDISORDER、
そして初めて生で演奏をみた、クラブチッタ川崎が始まりでした。
対バンイベントのおかげでこのバンドに出会えたことへの喜び、初めて本格的に参戦しようと決意して単身乗り込んだ渋谷公会堂、白い揃いの衣装が2階から見ても素敵で、意を決して見に来てよかったとしみじみ感じたのを昨日のように思い出します。
ファンクラブに入って初めて電話でチケットを取ったら、整理番号が3番だったローソンチケット。ハイタッチでお見送りをしてくれるイベントレベルに近くて、これがライブの息遣いなんだ、ってその迫力と熱に感激して…
枯詩という歌を聴いて、暖かい人たちのバンドなんだって気づいた。
出会いのクラブチッタ川崎から始まった名無しの冒険の旅路の終わり、日本武道館で泣きながら未成年を歌う姿、この人たちをずっと見ていたい、愛したい、それこそ私に必要なこの先の未来だと確信をしてから、
この2024年まで、ずっと気持ちは変わりません。
私の20年目は呆然とする春を迎え、
遅めに散った桜にただ何故と繰り返すばかり。
いつ乗り越えられるのか、続く未来はあるのか、もはや何も見えません。
ですが、信じて待つことは2020年にも経験しましたし、何とかなると思って生きていくべきだと思っています。彼らの世界の果てがどこになろうと、選ぶ道を否定したくはありません。悔しいけど、愛してますから。
ねぇ、ベーシスト。
君はいま、心安らかにいるのかな。
私は悔しいし、納得できないし、未だに何でなの?と思っているよ。でも、それはあくまで私の一感想でしかないことも承知しているよ。
ルキが君のソロを紹介する十四歳のナイフを次見られるのはいつかなって、待っていたよ。
身体に辛いところがあったのかな
無理がきてしまったのかな
辛くてもう立てなくなってしまったのだとしたら、
支えられなかったことを悔しいと思ってしまう我儘をどうか許してほしい。
これはきっと酷い夢が続いているだけだと、逃げている私を許してくれないかな。
次に待っている暑い夏のライブハウスの中で、熱気に茹で上がった下手のステージに当たり前のように演奏している、そんな私の目蓋の裏の景色が見えないかな。
居ないなんて考えられないのに。